最終更新日 2024年11月6日
運輸運送業において、切っても切り離すことができない重要な業務の一つに点呼業務が挙げられます。
健康状態や運行に関する注意を促すことにより、ドライバーが安全に運行できるようにするための作業全般のことを指します。
この作業は義務に該当することから、絶対に避けることはできません。
点呼と一言で言っても様々なものがありますが、原則として運行管理者がドライバーと対面で乗務前と乗務後に行うものが基本です。
関連リンク:正しい点呼で違反を防ごう~運送業における正しい点呼とは~
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点呼で確認しなければならないポイント
確認をしなければならないポイントとしては、酒気帯びの有無や健康状態の把握、睡眠時間の確認や日常点検の実施の結果などが挙げられ、その他にも服装や身だしなみ、運転免許証は携行しているか、休憩場所や積荷場所の確認など多岐に渡ります。
その業務は説明すればきりがないほどであり、これ以上に確認しなければならない項目があるということです。
原則としては対面で行わなければなりませんが、場合によっては対面が難しいケースもあるでしょう。
例えば中距離便などをメインとしている運送業についている場合には、そもそもドライバーが会社に戻って来られないケースも存在します。
この場合にはアルコールチェックを行い電話で業務を行うことにもなりますが、乗務前も乗務後も対面できない場合には、乗務中に中間点呼と呼ばれるものが義務付けられています。
点呼は時間をかけられない
必須となっているこの業務ですが、実は様々な問題点があると言われています。
その一つが時間をかけられないという点です。
乗務前と乗務後に業務を行わなければなりませんが、多くのドライバーのチェックを少数の運行管理者と補助者で行わなければならないのです。
一件あたりにかかる時間を5分半と設定しても、これはかなり短めの時間です。
運送会社によっては、この業務に一人15分ほどかける企業も存在するほどです。
しかしあまりにも時間をかけてしまえば出発も遅れ、出発が遅れるのを防ぎたいのであれば、ドライバーに早めに出社させなければなりません。
早めに出社させるということは拘束時間も長くなるので、その分給料にも影響が出てくることでしょう。
まとめ
一対一ではなく一対複数人で行う方法もありますが、アルコール測定を具体的な例として挙げると、測定器による測定が義務付けられているので、どんなに短縮しても一人当たり10秒は時間がかかります。
50人を集めてアルコール測定を行うとなると、単純に約8分ほどかかる計算です。
アルコール測定機が何台かあれば時間の短縮にもなりますが、ランニングコストの問題で単純に増やせば良いというわけではないのです。
安全運行をするために重要な業務とはいえ、時間をかけられない問題が存在しているのです。