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建設会社とはどういった職種で何を扱っているのか?前田さんによるまとめ

最終更新日 2024年11月6日

1,建築会社には専門的な技術が必要とされている

建設会社は、大企業から中小企業まで多数存在しています。

住宅や会社、ビルといった住居関係や道路、橋などの交通機関の整備などを行っていますが、建築系で類似している言葉に、大工や建築会社、工務店そしてゼネコンがあります。

職業は産業別となっており、建設業は建設業法によって29業種が許可制となっています。

都道府県や国に対して許可を得なくてはならず、大きな金額の仕事を請け負う工事は行うには必ず許可申請が必要となります。

この29業種の中には、建築や電気、土木や管工事などが含まれており、さらに細分化されています。

工務店であれば建物を中心とした建築を多くやることが多く、大工といった専門的な技術を持った人が属していることが多いです。

ですが、大工は木造の建築物の骨組みを建てるなどの職種であり、内装や屋根といった工事はそれぞれ許可を得ないと行うことができません。

そのため内装工事や屋根工事は別に外注に出すことが多く、工務店の人数も多くても数十人となっています。

一方の建築会社は、建築も行うが土木も設備関係も行うことができる会社であることが多く、扱う案件もビルや道路といった大きいもののことが多いです。

一つの会社であらゆることを行うことができ、しかも元請となることが多いため、会社全体をみても圧倒的に規模が大きくなります。

きまりとして、マンションやアパートといった建築に関わる場合は建築工事業でなくてはならず、会社に建設や工務店といった名前がついている場合はきちんと許可を取っている会社ということになります。

 

2,様々な形態が存在する建築会社

もう一つ似ているものにゼネコンがあります。

ゼネコンはゼネラルコントローラーの略であり、工事を発注者から元請されています。

つまり比較的大きな工事に対して工事全体のとりまとめを行っており、建築工事や土木工事などいろいろな職種の工事を一式として請け負うことができる会社ということになります。

このような建築会社ではマンションなどの建設を一括して工事を請け負うことが可能ですが、特定建設業の許可を得なくてはなりません。

特定建設業の許可は一般建設業の許可よりも厳しい要件となっており、管理責任者の資質や財産要件、誠実性の審査などきちんと満たされていなくてはなりませんし、一定金額以上の請負額である場合は専任の監理技術者を置かなくてはならない決まりです。

監理技術者が在籍している会社はきちんとしているところと考えてよいでしょう。

ただし、建設会社とはいえ、大手だけでなく家族経営で行っているところなどいろいろです。

もし大きな高層マンションを建てたい場合は家族経営のような小さな工務店では無理がありますし、逆にリフォームや内装といった入退去時に必要な手入れは大手ゼネコンのような建設会社では受け付けていないことが多いです。

目的はどのようなところにあるのかを考えて、工事を依頼する建設会社を選ぶと良いでしょう。

 

3,建物の規模に応じた建築会社を利用する

なお、大手建設会社の場合、実際に工事をする大工や内装工、配管工や塗装工といった技術のある人は在籍していないことが多いです。

主に設計や営業、現場監督といったことを行っており、しくみとして、大手の建設会社に存在している協力会社にそれぞれ目的にあった細かな工事を依頼する形になります。

建設業界では元請の下に一次下請が、一次下請の下に二次下請が、というように次々と外注に出して各社の利益が乗る仕組みになっているので、必然的に下請け会社が多くなるとその分だけ工事の金額も上がる、ということになります。

ただし近年では最初から受けた金額が決まっていることが多く、下に行けばいくほど赤字になることが多いです。

そのため景気が良くなったと言っても、実際に儲かっているのは元請だけであり下請は景気が悪い状況に変わりはありません。

家のリフォームを行いたい場合は、有名だからといって大手の会社に依頼してしまうと金額が跳ね上がってしまったり、もしくは違う工務店を紹介されたりすることがあります。

依頼に依頼を重ねることが多くなるので、工事期間も長くなるほか、ちょっとした変更をする際にも時間を要することも考えられます。

リフォームなどの場合はすぐに対応してもらうことができる工務店などを利用するようにし、大きな建築を考えている場合は大手を利用すると良いでしょう。

なお建設業界では、横のつながりもしっかりとしていることがあり、一つ一つの会社をまとめる役割をする組合を設けていることがあります。

そのため価格やサービスに大差はありません。

組合に加入していない場合は価格が安いことが多いので、もし他と比べてみて価格が安いようであればどのような技術を持っている人がいるのか、アフターフォローなどはしっかりとしているのか、などを見るようにしてください。

早く対応してくれるとはいえ、工事には一定期間はどうしても必要であり、あまりに早い場合は注意して工事の様子を見守る必要があります。

前田裕幸 信和建設前社長